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評者◆ベイベー関根
今回は、ビームコミックス二本立て!
夢中さ、きみに。
和山やま
はなちゃんと、世界のかたち
植田りゅうたろう
No.3426 ・ 2019年12月07日




■3回くらい前にタイトル間違えちゃったんだけど、ま、誰も気づいてないよな? だけど、今回はタイトルに偽りなく、ビームコミックス二本立てだ!
 まんず、一部でじわじわ読者を広げているのが、和山やま『夢中さ、きみに。』。同人誌とかウェブサイトに掲載した作品を中心に編んだというイヤな流れの企画だが、中身が面白いので許してやろう!
 これはどういう作品かというと、鐘亀高校(中高一貫?「高等部」って表現も出てくるけど)2年の林くんや二階堂くんら、かわいい男の子をめぐるキャッキャウフフを描いたものである! 要は女子(作者ね)の妄想なんだけど、BLまでいかないくすぐったい感じがよろしいのう。
 人気の「二階堂」シリーズでは、ふつうにしてればめちゃめちゃモテるのに、そういうのがメンドくさくなって都市伝説化するくらいの陰キャに転向した二階堂くんがときおり見せるかわいさがポイント。唯一出てくる女の子キャラが、鈍くさくてイケてない眼鏡っ娘というのもよい!
 しかし、これをどうホメればよいのかね、画力の高さはいうまでもないけど、単にとぼけた味とまとめるわけにもいかない。かわいい男の子という一種の奇跡が日常に置かれているさまを拾って寿げる目のよさ、ってあたりかな。
 さてもう一冊は、植田りょうたろう『はなちゃんと、世界のかたち』というなんか難しげなタイトルの作品だ! こちらは小学校低学年のはなちゃんとうたちゃんが、台風に出会ったり、野焼きロボに遭遇したり、本屋さんに卓球しに行ったりして、これまでの世界がちょっと変わって見える……みたいな話かな。
 キャラはシンプルめだけど、この人も絵はめっぽううまい。美大を出たとかいうレベルじゃなく、ホントに絵をがっつりやってた人なんじゃないだろか。考えてることもひと筋なわではいかなくて、表面に出てきてるSFマインドやノスタルジアのみならず、ヤバいところにふれてる気がする。「おひさまのバラード」では、猫を追い回しているはなちゃんと、それをおっかけるうたちゃんが、街で噂の「猫好き未亡人」の家に入り込んでしまう。おっかない雰囲気の猫屋敷だけど、結局誰もいなくて(実はいる)、帰り道にはなちゃんは猫を拾う……という、筋だけ追うと「何ソレ」的な話なんだけど、もうとにかく想像力のヌケていき方がスゴい。なんか話のあちこちに穴がボコボコあいてて、そこから発想やイメージが空気みたいにびゅうびゅう吹き出していってるみたいだ。何いってんのか全然わかんないと思うけど、この感じ、ぜひ読んで体感してみてくれい!







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