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評者◆池上善彦
第三世界としての日本――我々は脱帝国と脱植民地と脱冷戦を同時に学ばなければどうしようもない
脱帝国――方法としてのアジア
陳光興著、丸川哲史訳
No.3038 ・ 2011年11月19日




 日本とはつまるところ第三世界なのである。そう『脱帝国』は断言する。かつての大日本帝国であり、その後高度経済成長を遂げ、発達した消費社会を持つ国として自他共に認識し、あらゆる社会分析もまたそのようになされてきた国をさして、陳光興はそれでも日本は第三世界だと控えめではあるが、断言するのである。地に足をつけてそう認識してくれれば、もう少し良い国になれるのにと、長年の日本との付き合いの中でやさしく忠告してくれているのだ。そう認識することで、はるかに見えてくるものの視界が広がり、世界が見えてくる。無理にそうしろというのではなく、自然にやればそうなるだろう。しかしその転換には少しばかりの訓練が必要である。世界をよりよく知るために、我々には何がいったい必要だというのだろうか。
 日本は説明できるか。これが本書が最終的に突きつけてくる問いである。注意して欲しい、日本は賞賛されるに値するのかという問いでもなければ、日本は否定するに値するのかという問いでもない。自己を客観的に、相対的に知ること、これは決して日本の内部で問われる必要のある問いではない。外に向けて問われる問いである。日本の経験とは何であったのか、また何であるのか。日本の現在の位置はどこにあり、そこに至る過程はどのようなものであった...







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