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評者◆辻井喬
間違いなくモダンの次の時代の芸術――柳正彦著『クリストとジャンヌ=クロード ライフ=ワークス=プロジェクト』を読む
クリストとジャンヌ=クロード ライフ=ワークス=プロジェクト
柳正彦
No.2956 ・ 2010年03月06日




▼物質を包み、
本来の意味を
取り戻す▲
 『クリストとジャンヌ=クロード ライフ=ワークス=プロジェクト』を読んでいて私は、マルセル・デュシャンが美術、造形芸術の現代を開いたアーティストなら、クリストとジャンヌ=クロードは真のポスト・モダンの入口に立つ芸術家ではないかと思った。
 この際私は、ポスト・モダンという言葉で現代芸術を指しているのではなく、間違いなくモダンの次の時代の芸術作家としての存在を考えているのだ。
 著者の柳正彦がそう書いているのではない。彼は淡々と、彼らと一緒に仕事をしてきた体験について語り、自分の意見、思想を極力抑制して、彼らの言動、苦労、その時々の感想を記録文学的に叙述している。
 彼はそうすることで、読者が自由にクリストとジャンヌ=クロードのイメージを描くことを期待しているように見える。
 それだけに、これは一種の記録文学的な作品と言ってもいいのではないかという感想を私は持った。だから我々はむずかしい芸術論を読まされるのではなく、むしろ極めて人間的で、天真爛漫ともいえる二人の姿に接することが出来るのだ。
 この点についても、柳正彦は、
 「優れたアートは政治的、社会的なメッセージをもつことはできない」
 という二人の発言を紹介し、
 「《ドラム缶の壁...







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