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評者◆米田綱路
日米安保の根幹、真相究明は進むか――沖縄返還交渉の当局者、吉野文六元外務省アメリカ局長が出廷の見込み
No.2932 ・ 2009年09月05日




 去る八月二五日、東京地方裁判所において、沖縄密約文書の不開示決定処分取消を求める開示請求訴訟の第二回公判が開かれた。一〇〇ある傍聴席が埋まり、入廷できない傍聴希望者が出るなど、問題への関心の高さがうかがえた。この公判では、ノンフィクション作家の澤地久枝氏、元毎日新聞記者の西山太吉氏ら二五人の原告が求めていた、元外務相アメリカ局長の吉野文六氏を原告側証人として採用することが決まった。正式には外務大臣の承認を待っての採用となる見込みだ。
 一九七一年に日米間で調印され、翌七二年五月に発効した沖縄返還協定は、米軍用地の復元補償費四〇〇万ドルをアメリカが日本側に「自発的支払を行なう」とうたった。それに対して西山氏は、外務省女性事務官から入手した秘密電信文によって、実際には日本側がその費用を「肩代わり」する密約を交わしていた事実を突きとめた。
 佐藤栄作政権が鳴り物入りで「成果」を誇った沖縄返還とは、事実上、日本がアメリカに基地の自由使用や後の「思いやり予算」に象徴される財政負担を約束した上で、沖縄を「買い取る」に等しいものだったことが、密約文書から浮かび上がった。そうした負担は、返還協定で定められたアメリカに対する日本の財政負担三億二〇〇〇万ドルのなかに、秘密裏にもぐり込まされてい...







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