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評者◆秋竜山
品格をもち成功したい!!、の巻
No.2896 ・ 2008年11月29日




 渡部昇一『自分の品格』(三笠書房、本体一四〇〇円)では、他人の品格ではなく、自分の品格についてだ。「どーも自分には品格がない。誰のせいだ」。自分のせいだろう。誰かのせいにしたがる人間には一生品格とはエンがないだろう。品格や風格は顔や背中に滲み出るものらしいが、まず鏡をのぞいて、たしかめてみるべきだろう。自分にわかるだろうか。「ヨシ!! 品格がでてきたぞ!!」なんて。
 〈品格の高さというのは、プライドから来る。ただ、プライドがありすぎると高慢になってしまう。だから本当は、プライドと謙遜をあわせ持っているのが理想である。(略)それに、謙譲や謙虚な気持ちというのは、下手をすると卑屈になってしまうから、ある意味では危険なものでもある。卑屈ほど人間にとって悪いものはないのである。だから私は、どちらかを取れと言われれば、卑屈に流れるよりは、高慢でもプライドが高いほうを取るだろう。〉(本書より)
 「あいつは、プライドが高いから……」と、いわれる場合、大概が悪口の部類に属する。高慢という意味をこめてのことか。よく、「プライドが高い女性」なんていう。とてもじゃないけど、つきあいきれない!! というものもいれば、それがたまらなくていい!! という奴もいたりするから、プライドというものは、とってもむずかしいものだ。
 〈戦前の日本は確かにプライドが高かった。〉〈それに比べると、戦後の日本は占領政策が成功しすぎたせいか、残念ながら謙遜どころか卑屈に流れてしまっている。これでは他国から尊敬されることなどあり得ない。〉(本書より)
 よし!! これから俺は高慢になろう!! と自分にちかったところで、そう簡単になれるものでもあるまい。
 〈プライドというものは、自分を超えたものの価値を認めて、その原則に従って生きているという誇りなのである。それが備わったとき、自然と気品や品格が人間に出てくるのだ。〉(本書より)
 品格をもち成功したい!! これが人情だ。成功と自分で書いた下手クソな文字をカベに貼りつけて毎日拝んでいても成功はしないだろうぐらいは馬鹿でないかぎりはわかっている。しかし、〈成功したければ、〝成功グセのある〟人とメシを〉と本書。どーいうことかというと。
 〈成功するためには、成功している人たちの集まりの中にいなくてはならない。悪い仲間とつき合っていては悪になるだけで、けっして成功などしない。成功者の集まりに身を置くこと、これが成功するための秘訣の一つでもあると思う。成功のイメージを持つことができるからだ。〉(本書より)
 その逆で、〈うまく行かず気持ちが萎え、うさ晴らしにと落ちぶれ酒場に出入りするようになると、ますます落ちぶれていく。〉というのだ。なんだか、今、世界的に落ちぶれ酒場のようなフンイキになっていくようだ。ケーキのいいイメージなんてとても持てない。さぁ!! どーしましょう。〈つまり、成功のノウハウが自然と感じられるところに成功はある、ということだ。〉つまり、そーいうところを見つけることができるのかできないのか。そこが成功するわかれ目ということだ。とにかく、まず鏡をのぞいて自分の顔をたしかめてみることだろう。






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