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評者◆斎藤貴男
土屋公献著『弁護士魂』を読む 日本国家の戦争責任・重慶大爆撃を糺す
弁護士魂
土屋公献
No.2896 ・ 2008年11月29日




 元日弁連会長・土屋公献という名前に強烈な印象を抱いたのは、確か四年ほど前のことだったと記憶する。付き合いのある市民運動の学習会で、大要、以下のような内容の講演をされていたのに感銘させられた。「娘も立派な中年のオバサンになったので、もうお話ししてもいいだろう。彼女がまだ子どもだった頃、もしも誰かに命を奪われるようなことがあったら、私は私の責任において、犯人を必ずこの手で叩き殺してやると誓っていた。
 一方で、しかし、私は死刑制度には断じて反対する。それとこれとは違うのだ。国家に人間の命を差配する権限など与えてはいけない」
 なんて腹の据わった人だと震えた。公と私の領域をこうまで厳格に分けて考える人を、それまで見たことがなかった…だけでなく、実は私自身がかなり近い考え方をしていたので、腹の底から共感してしまったのである。
 その土屋先生が自らの半生と信念を綴った本を出した。タイトルも、いきなり扉の裏に掲げられた短歌も最高だ。

 余生をばどう生きようと勝手なり
 ならば平和へ生命捧げん

 一九二三年生まれ。八十五歳の現在に至るまで、人生を真剣に生き抜いてきた男ならではの思いが、びんびん伝わってくる。頭でっかちのエリートとは一味もふた味も違う、酸いも甘いも噛み分けた実践者の営み...







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