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評者◆なし
「今日、何がしかものごとを考えている人たち」のために
雑誌「オルタ」9/10月号
No.2888 ・ 2008年10月04日




 紙媒体の時代はもう終わったのだろうか、などと考えてしまう。大手版元のあの雑誌が潰(さ)れ、またあの雑誌が潰(さ)れ……、という状況を見ていると、「弱小書評紙」編集者としては少々気弱になることもまた事実。紙媒体、特に雑誌の時代なんてもうとっくに終わっているとも言えるかもしれないし、案外、そうでもないのかもしれない。
 「そうでもないのかも!」と筆者が声を張りあげたのは、今回紹介する「オルタ」の最新号を手にとったときだ。「オルタ」はNGOの「アジア太平洋資料センター(PARC)」が発行する隔月誌(ちなみに、隔月化は前号の7/8月号から)で、まず冒頭に「いま、日本でもっとも面白い」人物、小田マサノリ氏(イルコモンズ)と松本哉氏(素人の乱)が対談している。景気がいい。豪華である。特集は「1995年」で、大澤信亮氏と湯浅誠氏が対談しており、IRAの成田圭祐氏、澁谷知美氏、浜邦彦氏などが寄稿している。だめ連の神長恒一氏へのインタビューもある。大手メディアでは「黙殺」の対象となった、今年六月の「釜ヶ崎暴動」についての生田武志氏による特別寄稿も掲載。連載陣には鶴見済氏、丸川哲史氏など。筆者の友人が今号を評して、「今日、何がしかものごとを考えている人たちなら何かしら思うところがあるはず」と言っていたのだが、まさにそのとおりな内容になっている。
 「雑誌は終わった」なんていって陰鬱にうつむいてないで、「オルタ」の姿勢を見習わなきゃ、と思った次第。残念ながら書店には(まだ)あまり置かれていないので、定期購読にはウェブサイトや電話での申し込みが便利。次号では「移民」を特集することが予告されている。






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